記事 第10話
2014年10月7日更新、後付のフィルター装着方法追記。
「かぶせ式フード・かぶせネジ止め式フード・ねじ込み式フード(改造)」
今回は、かぶせ式フードをねじ込み式フードに改造するお話し。
クラシック カメラをお使いの方は、よく分かると思いますが、
逆光での撮影で、レンズゴースト(フレア)が出やすいです。
(ボディー内の内面反射の話しは、別の機会に。。。)
理由は、レンズコーティングがされてない、古いレンズで
あったり、モノコート(単層コーティング)のレンズの為に、
出やすい場合が多いです。
そのためレンズフードが必須ですが、古い時代のレンズ
フードは、かぶせ式フードが多いので、取れ易いのです。
装着したままカメラを持ち運ぶと、落として失くて困る事が
多々あります。
今でこそバヨネットフードが一般的ですが、その前は、
ねじ込み式フードとかぶせネジ止め式フードが多かった
です。でも、そのまた昔は安価なかぶせ式フードも多く
見られました。
角型フードをねじ込み式にするのは、かなり難易度が
高いですが、丸型フードをねじ込み式に改造するのは、
簡単です。(角型は、角度位置を止めるのが難しい。)
今回は、難易度が低い、フィルターの空枠を使う方式を
やって見ました。
「かぶせ式フィルター・ねじ込み式フィルター」
かぶせ式フードのカメラには、やはり純正でかぶせ式
フィルターが、セットになっている場合が多いので、
オークションなどで、同じサイズのねじ込みフィルターを
探して見ましょう。
注意しなくてはならないのは、極稀にネジのピッチが
合わないネジが有りますので気を付けてください。
今回は、36mmのフードと36mmのフィルターを
組み合わせて作っています。
昔のフィルターは、黄系のY2や緑系のPO1などが
一般的でした。黄系は、風景用コントラストフィルター、
緑系は、人物用で、化粧をハッキリ出す為に使った
のですが、それは白黒フィルム時代の話しであって
今の美白モード付デジカメカラー撮影とでは考えが
随分違いますね。
フィルターのガラスは、円形のスプリングが枠内に
入って留めているので、針などで片側の端を枠外に
出せば簡単に外れます。
「こんな感じで、外します。」
稀に、円形のネジ枠で留めてあったり、枠でカシメて
あったりする物もありますが。。。
フードの取り付け側の内サイズは、やや大きく作って
ある物が多いです。
周辺の切れ込みを三か所を内側に少し曲げ、レンズを
抱え込むような固定方法です。
この内側に入り込んだ切れ込みを先ず周辺と同じに
揃えて丸くして下さい。
フィルターを入れると少しガタつきが有る位になります。
フィルターの外側に細くアルミテープを巻き、何とか
フードの内側に入るか入らないか位に調整して下さい。
後は、変形しないように板などに挟み、プラハンマー
などで叩いて奥までピッタリ入れてください。
「アルミテープを巻いたフィルターの空枠を入れた状態」
ここで既に使える状態ですが、横から穴を開け、タップで
ネジを切り、ネジ止めすれば、完璧です。
今回は、小径サイズでしたので、周辺の切れ込みから、
瞬間接着剤を流し込み完成と致しました。
大径ですとサイズの割に浅くなり、外れやすいです。
「カメラにねじ込んだ状態」
これで、このまま持ち歩いてもフードを失くす事は少ないと
思います。
フードは、フィルターも装着する事を前提に深さを考えて
ありますが、純正でないフードを装着する場合、ケラレが
ある事も有ります。(レンズの画角にフードが入り込む)
念の為絞りを最小にして(22・32とか)、バルブ(B)の
シャッターを開けた状態で、フィルム側のアパーチャの
角から絞りが円形に見えるか確かめてください。
「裏蓋を開け、フィルム面のカドで絞りが円形に見えれば。」
(イラストイメージです。)
4×5カメラのファインダースクリーンの角を切って、
三角の穴が開けてあるタイプが有りますが、あれは、
この方法でアオリ切れやケラレを見るために開けて
あったり、後で切って開けたりしてるのです。
楕円に見える場合は、フードの端に指をあて、その指の
色が見える場合は、フードが深すぎてケラレています。
楕円にも見えず、暗くなったなら完璧にフードが写り込んで
います。
もっとも、フードを外してもケラレている古いレンズも確かに
存在します。設計が悪いか、確信的コストダウンの為
ですが。。。
以上、ねじ込み式フードへの改造のお話しでした。
少しでも参考になりましたら幸いです。
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2014年10月7日、後付フィルター装着方法(裏技)追記。
上記でも書きましたが、当時のフィルターは、主に
黄系のY2や緑系のPO1でした。
私は、どちらも撮影で使わないので、好みのフィルターを
装着出来なくて困り、対策を考えました。
上記のねじ込み式に改造した丸型フードではありませんが、
角型にチョットした工夫で装着出来ます。
「フィルターを装着した手前と、無しの後方。」
私のモノクロ撮影の必需品、O56(SC56・YA3)を装着した
例です。
「36mmのフードの中に少し大きい40.5mmフィルター。」
36mmのフード中に、比較的入手し易い40.5mmを落とし込み
ゴム板をぐるりと内側に入れ、上下左右の4点で抑えています。
※注意。フードのサイズと、フィルターサイズの組み合わせに
よっては、ケラれや装着不可の場合も有りますので、事前に
テストをして下さい。
「バラすとこんな感じです。」
ゴムの反発力だけで、内側に張り付いてフィルターを抑えて
います。
(ゴム板の長さをピッタリにするのがコツです。短いと取れ
やすいし、長いと反り返ってきます。)
心配な方は、両面テープで何点かで貼り付ける方法も有り
ますが、剥がす時にフード内の塗装剥げに注意して下さい。
「四隅は、ケラレ防止に切り取ってあります。」
(※注意。四隅を切っても、直線部がケラれる場合も有り
ます。その場合は、直線部も面取りカットして下さい。)
ゴム板の内側は、反射防止の為に紙やすりで擦り、マット
加工してあります。
このやり方は、あくまで簡易方法ですのでフードや
フィルターの落下には、くれぐれもご注意下さいませ。
以上、後付のフィルター装着方法の追記でした。
ではでは。。。
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